朝起きれない理系院生女子の日記

朝起きれない・活字読めない・数字は読める院生女子が活字を読めるようになるためにがんばる雑多ブログ

『コンフィデンスマンJP プリンセス編』を見た

 古沢良太脚本『コンフィデンスマンJP』の劇序盤第二弾、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』をようやく見ることが出来た。

 というのも、私はこの映画が公開されてから、2回ほど映画館に行ったのだが、どちらも満席で見ることが叶わなかったのだ。こんなに見たいのに…コンフィは私のことが嫌いなの……?とメンヘラじみたことを思ったが、席を予約してから行けば良い話。漸く鑑賞することが出来たので、その感想を記しておく。

 

 

 今作も最後の大どんでん返しは痛快の極みであったが、まず語るべきは今作のヒロインでありプリンセス、関水渚さんのことだろう。

 

   まず、かわいい!!!!!!!!!!!

 

 コックリと呼ばれ、周りを取り囲む大人の言葉にただ頷くしか出来なかった彼女が、ダー子と共に巨万の富を手に入れるためにプリンセスへと変貌を遂げる。学校もまともに行っていなかった彼女が言葉を知り、教養を身につけ、プリンセスにふさわしい素養を手にしてく。平凡な女の子がプリンセスに変身するなんて様はよくあるシンデレラストーリーに聞こえるけど、四ヶ月に渡る特訓は、彼女を一夜限りのプリンセスではなく本物のプリンセスへと変身させた。

 何にもなれなかった彼女が、何にでもなれた。それでも自分は偽物だと思っていた彼女に本物だと告げたのは彼女の母親であり、そして彼女の言葉によってダー子もまた本物の母親になった。

 プリンセスは素敵なプリンスに助けられて幸せになるものだとディズニー映画から学んだが、今作にはプリンスなんて現れていない。彼女は彼女の努力でプリンセスになり、彼女の力で幸せになった。だからこそ、彼女以上に優秀なプリンセスは現れないとダー子は断言できたのだろう。

 かわいくて、勇敢で、優しくて、強い。

 生まれながらのどのプリンセスより、彼女はずっとプリンセスだった。

 

 そして、号泣しつつ大満足で迎えたエンドロール。私は不覚にもあのエンドロールで一番泣いてしまった。

 天才恋愛詐欺師・ジェシー。彼は前作のラストで見せたへたれっぷりを引き継ぎ、かっこいいようなダサいような出で立ちでセレブの集うパーティーをに漁りにやって来る。そして大どんでん返しの片棒を担がされる彼だが、映画のエンドロールではいきいきとした笑みを浮かべる彼の写真が映し出された。その途端、涙が濁流のように溢れてきた。

 ジェシーはきっと今後もコンフィデンスマンの世界で生き続ける。続編として予定されている『英雄編』でも、きっとジェシーは恋愛詐欺師として世の女性をだまし続けるのだと思う。けれど、ジェシーを演じる彼はもうこの世界にはいなくて、新たに作り出される世界にも絶対に彼の姿を見つけることができない。

 訃報からおよそ一ヶ月。ファンと名乗るには烏滸がましいと思い、一線を引いて悼んできた。ファンでもない私が悲しいと泣いて良いのだろうか、なんて思って一ヶ月が過ぎたが、涙を流すことができてふと気づいた。私めっちゃ三浦春馬好きだな。

 きっと古沢良太脚本のことだから、ジェシーという名前は続編でも残るだろう。そして、続編もなかなかチケットを買えないぐらい人気作になるのだろうけど、私はジェシーがかっこよくて絶妙にダサいダンスを踊る今作が、たぶんずっと一番好きだ。